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      教室から、運動場から、元気な声が響き、新一年生もすっかり可部小になじんだようです。 
      学校生活には二つの面がありあります。 
      一つは、学力をつける学習生活、もう一つは、みんなと共に生活する集団生活です。 
       
      この二つの生活がいきいきと楽しい学校生活として展開されることが大切だと思います。 
      学力をつけるには、まず気持ちが安定していなければ、いくら計算や文字を教えても効果は得られません。 
       
      受けもちの先生や友だちとの関係が居心地をよくも悪くもするものです。 
      家庭訪問のとき、うちの子は「新しい友だちができた。学校は楽しい。」と毎朝早起きして学校へ行くんですよ。」という嬉しいお話も伺いました。 
      「お母さんの知らない子と友だちになったんだよ。」という得意な気持ちを大切にしてあげて欲しいものです。 
       
      また、受けもちの先生には必要なことが言えるようになったでしょうか。 
      担任との連絡には、おたよりノート(現在、れんらくちょう)をどんどん活用してくださって結構なのですが、「昨日、消しゴムがなくなりました。 
      机の中を見てやってください。」といった風に子どもの口から言えることも親が全て代弁してしまったり、「またなくしたんね。先生おこってよ。」と言われたのではますます言えなくなるし、先生とも会話ができなくなります。 
       
      これからは、学習用具が多くなってきますが、この頃から個人差がでてくるのではないかと思います。 
      物に対して無頓着で落し物の多い子、自分のものもわからない子どもさんもいます。 
      名前がきちんと持ち物に書いてある子どもさんは、やはり身辺の整理も小さいながらに上手です。 
      どんなものにも、買ったらすぐ名前を書くという習慣をつけておくとよいと思います。 
       
      一年生には、学年だよりで行事、持ち物等についてお知らせしていますが、最初から忘れ物があり、困っている子どももいます。 
      一年生の一学期は一緒に用意し、どのように時間割をしたらよいのか知らせ、自分で出来るようになったら「よくやったね。」とほめてやるというように、何でも最初からきちんと教えてやりながら身につけさせていくと、意外に早く自分だけで出来るようになるものです。 
       
      家庭でのしつけがこれからの生活基礎となり、その上に私共が学校での集団生活におけるしつけをしていくのです。 
       
      文字の読み書き、計算の上達など、子どもに対する期待や願いは色々あるでしょうが、一つ一つ着実に身につけるよう家庭と学校とが互いに協力し合い、子ども達の能力を引き出してやりたいものです。 
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